「誰が投票したか」は記録される。インターネット投票が迫る「秘密の放棄」 19世紀、秘密投票は「記録を残さない」設計で民主主義を守った。しかしデジタル時代、再投票を可能にするには記録が必要になる。インターネット投票の困難が浮き彫りにする、記録技術と自由の緊張関係。
記憶媒体の変遷史:洞窟壁画から半導体まで、忘却に抗う3万年の軌跡 人類は忘却に抗うために、記録技術を磨いてきた。石、紙、磁気、光学、半導体。記憶媒体の進化は、人類が過去をどう扱い、未来をどう構想するかを映し出す。
脳を再現する技術:スパコン富岳が実現した900万ニューロンの精緻なモデル スーパーコンピュータ「富岳」が、マウスの大脳皮質全体を仮想空間に再現した。900万のニューロン、260億のシナプスを持つ、世界最大級の精緻な脳モデルが誕生した。
記憶の拡張か、精神の侵犯か:ユネスコが採択した神経技術倫理勧告の射程 記録技術の進化は、ついに人間の「自己」の領域へと到達した。ユネスコが採択した世界初の神経技術倫理勧告を読み解き、「記憶」と「精神」の不可侵性を守る国際規範の意義を考察する。
電子が覚えていること、人が忘れていくこと 電子がすべてを覚えている現代、人間は忘却を深めている。デジタル記録の永続性と、脳の動的な編集機能が衝突する時、「自己の定義」と「忘れる権利」はどこへ向かうのか。